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安全衛生委員会の設置義務と運営方法

委員会制度の趣旨

労働災害の防止や労働者の健康保持増進のためには、現場の労働者の意見を反映させながら、労使が一体となって安全衛生対策を進めることが欠かせません。労働安全衛生法は、一定規模・業種の事業場に対し、安全委員会・衛生委員会の設置を義務づけ、調査審議の場を設けることを求めています。設置義務を怠った場合、同法第120条により50万円以下の罰金の対象となります。

3つの委員会の設置基準

  • 安全委員会(法第17条)…林業・鉱業・建設業・運送業・清掃業や一定の製造業などで常時50人以上、その他の安全管理者選任業種で常時100人以上
  • 衛生委員会(法第18条)…業種を問わず常時50人以上の労働者を使用するすべての事業場
  • 安全衛生委員会(法第19条)…安全委員会と衛生委員会の両方を設けるべき事業場は、両者を統合した安全衛生委員会として設置できる

安全委員会(法第17条)

安全委員会は、業種と規模に応じて設置が義務づけられます。林業、鉱業、建設業、運送業、清掃業や、製造業の一部(木材・木製品製造業、化学工業、鉄鋼業等)などでは常時50人以上、その他の安全管理者の選任を要する業種では常時100人以上の事業場が対象です。労働者の危険を防止するための基本対策、労働災害の原因および再発防止対策などを調査審議します。

衛生委員会(法第18条)

衛生委員会は、業種を問わず常時50人以上の労働者を使用する事業場すべてに設置義務があります。労働者の健康障害を防止するための基本対策、健康の保持増進を図るための基本対策、長時間労働による健康障害の防止やメンタルヘルス対策などを調査審議します。ストレスチェックの実施に関する事項も衛生委員会で審議する事項に含まれます。

委員の構成

委員会の委員は、次のように構成します。議長以外の委員の半数については、過半数労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)の推薦に基づき指名しなければならない点が重要です。

議長を除く委員の半数は、労働者側の推薦に基づいて指名する必要があり、これにより労使双方の意見が反映される仕組みとなっています。

運営のルール

開催頻度

委員会は、毎月1回以上開催しなければなりません(労働安全衛生規則第23条第1項)。形式的な開催にとどまらず、実質的な調査審議が行われることが求められます。

議事の周知

事業者は、委員会開催の都度、遅滞なく、議事の概要を労働者に周知しなければなりません。掲示・備付け・書面交付・社内イントラネットへの掲載などの方法が認められています。

記録の作成・保存

委員会における議事で重要なものに係る記録を作成し、これを3年間保存しなければなりません(労働安全衛生規則第23条第4項)。

調査審議すべき主な事項

  • 労働者の危険・健康障害を防止するための基本となるべき対策
  • 労働災害の原因および再発防止対策で安全・衛生に係るもの
  • 長時間にわたる労働による労働者の健康障害の防止対策
  • 労働者の精神的健康(メンタルヘルス)の保持増進対策
  • ストレスチェックの実施方法・結果に基づく措置に関する事項

まとめ

安全衛生委員会は、設置するだけでなく、毎月の開催・議事の周知・記録の保存まで適切に運用してはじめて法的義務を果たしたことになります。形骸化を防ぎ、実効性のある安全衛生管理体制を築くことが、労働災害の予防と企業の安全配慮義務の履行につながります。

当法人では、委員会の設置・委員構成の設計から、開催・運営支援、議事録の整備、衛生委員会で審議すべき事項の洗い出しまでサポートいたします。お気軽にご相談ください。

AUTHOR / 執筆・監修

社会保険労務士法人みらい

東京都社会保険労務士会 武蔵野支部所属。西東京市ひばりが丘を拠点に、労働・社会保険手続き、就業規則作成、給与計算、助成金申請、労務コンサルティングをワンストップで提供。みらいグループ(税理士法人みらいを中核とする専門家集団)と連携し、中小企業の人事労務をトータルサポートしています。

本記事は2026-06-04時点の法令・通達・施行規則に基づき作成しています。最新情報は厚生労働省、日本年金機構、ハローワーク等の公表資料をご確認ください。

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